米Zendeskは3月12日、日本法人「株式会社 Zendesk」を設立したことを発表した。デンマーク、英国、オーストラリア、アイルランドに続く5番目の現地法人になるという。
Zendeskは、5年前にデンマークで設立された、同名のクラウド型カスタマーサポート基盤を提供する企業。世界で140カ国、2万5000社以上に導入されている。昨年5月には日本語版の提供も開始され、すでに国内で100社以上の導入実績を誇る。
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Zendesk CEOのミッケル・スヴェーン氏 |
ジャパンカントリーマネージャーに就任した國村寛氏 |
Zendeskを利用すると、Webフォームや、メール、電話、SNSなど、さまざまなチャネルからの問い合わせを専用のWebページで一元的に管理可能になるほか、FAQページも容易に立ち上げられる。管理画面は、導入企業で自由にカスタマイズでき、Salesforce.comや、Jira、Wordpressといった既存の企業システムと連携させることもできるという。
今回Zendeskでは、日本法人の設立に伴い、独自ドメインを用意。国内での訴求力を高めていくほか、従業員を増やし、顧客サポートの拡充も図る予定。日本法人の目標として、3年以内に1000社導入を掲げている。
なお、Zendeskのライセンス料は、管理者用3名分のエージェント(アカウント)を発行できる「STARTER」が年間20ドル。さらに、利用できる機能に応じて「REGULAR」、「PLUS」、「ENTERPRISE]の3種類が提供されており、それぞれ1エージェントあたり月額29ドル(一年分の一括払いでは月24ドル)、59ドル(同49ドル)、119ドル(同9950円)という価格体系になっている。
30日間限定の無料トライアルも用意されている。
問い合わせにマッチするFAQを自動表示! ユーザーの自己解決を促す
発表会では、導入事例としてSansanの企業向けクラウド名刺管理サービス「Link Knowledge」や、セレゴ・ジャパンのオンライン語学学習サービス「iKnow」におけるカスタマーサポートページも紹介された。
Link Knowledgeでは、Zendeskを使ってユーザー向けのFAQページを設置。さらに、問い合わせページ上部にお問い合わせ区分やキーワード入力欄を設けたうえで、入力を終えると文字列にマッチするFAQが自動表示される機能を取り込んでいる。これにより、ユーザーは取り合わせ欄に入力する前に、絞り込まれたFAQをチェックすることになり、自己解決できる確率が高くなるという。
iKnowでは、英語と日本語の2言語で、FAQサイトや問い合わせページを設置しているほか、TwitterやFacebookでの問い合わせ/感想に対して、Zendeskを使って両SNS上に直接返答しているという。今後は、Zendeskの調査機能を使って、顧客満足度を数値化していきたいとの意向も示された。