日本IBMは2月27日、サプライチェーン最適化を支援する生産管理ソリューション「IBM Global Integrated View(以下、GIView)」の機能を拡張し、工場のエネルギー状況を把握し需給を管理することによりエネルギー利用の最適化を図る、工場エネルギー管理ソリューション(GIView FEMS)の提供を開始すると発表した。

本ソリューションは、米IBMの工場で稼働しており、IBMがこれまで蓄積してきたエネルギー需給管理のノウハウを体系化したもの。

工場エネルギー管理ソリューションは、工場で使用する装置のモジュールごとの詳細なエネルギーの使用状況の見える化を行うことで、工場全体の省エネ実現のために必要なエネルギー監視、生産計画・実績を考慮したエネルギーの効率化、需給予測によるコスト最適化、電力障害による生産影響の最小化などの機能を提供し、環境にやさしい工場の実現を目指すもの。

また、本ソリューションは、GIViewを構成するモジュールのひとつである「Manufacturing Execution System(MES)」の拡張機能として、GIViewや、その他、顧客が既に導入済みの生産管理システムとの連携により、その時の加工状況を重ね合わせたエネルギー用途を把握し、工場全体のエネルギー最適化を実現できることが大きな特長。

これにより顧客は、製造する一つひとつの"モノ"の動きにあわせた、装置のモジュール単位のエネルギー制御と、工場全体のエネルギー消費を最適化するための生産計画やモノづくりの実行の両面からの調整が可能になるという。

はじめはエネルギー監視から小さく始め、MESとの連携による省エネ運用の自動化やエネルギー利用計画の最適化などを段階的に進めていくことも可能。

新ソリューションの料金は、500万円(税別)から(GIViewを含まない工場エネルギー管理ソリューションのみの料金)。