サイボウズは10月12日、企業向けクラウドサービス「cybozu.com」にユーザー情報連携APIを搭載したと発表した。

これまで「cybozu.com」では社内システムと別途ユーザー管理が必要となっていたが、今回発表したユーザー情報連携APIを利用したアライアンス製品を利用することで、社内の複数システムのユーザー情報を統合管理しているActive Directory/LDAPサーバと「Garoon on cybozu.com」のユーザー情報を一元管理することが可能になる。

ユーザー情報連携APIイメージ

ユーザー情報一元管理を実現するAPIを搭載したアライアンス製品は、「LDAP Manager 6」(エクスジェン・ネットワークス)と「ADMS」(ジインズ)の2つ。

「LDAP Manager 6」が、2012年12月リリース予定で、LDAPサーバで統合管理された各組織のID情報を「cybozu.com」のユーザー情報等に連携・同期する。

「ADMS」は、2013年1月リリース予定。マスタシステム(Active Directory、人事システムなど)と「cybozu.com」のユーザー情報を同期する。

さらに、「cybozu.com」は、SAML認証対応を2013年2月に予定している。これにより「Garoon on cybozu.com」と社内システムや他のクラウドサービスをシングルサインオンで利用することが実現できる。例えば、社内に設置したActive Directoryにログインするだけで「Garoon on cybozu.com」をシングルサインオンで利用できる。

サイボウズが2012年8月にエンタープライズグループウェア「サイボウズ ガルーン」ユーザーを対象に実施したアンケートでは、77%のユーザーが「他システムとのID連携や認証連携を行っている」と回答。また、クラウドサービス利用時の懸念事項として、29%のユーザーが「システム連携」をあげている。

クラウドサービス利用について、不安に感じる点は何ですか?(複数回答可)%

「Garoon on cybozu.com」では今回発表したユーザー情報連携APIの搭載や認証連携の対応などの取り組みを通じて、大企業のスムーズなクラウド移行を支援していく。