ヤフーとIDCフロンティアは、2012年9月に竣工した福島県白河市の環境対応型大規模データセンター「白河データセンター」が、10月1日より稼働開始したと発表した。

あわせて、今後新たに需要が見込まれることから、2号棟(600ラック規模)を増設することも決定し、2号棟については10月着工し、2013年9月末の竣工を目標としているという。また、今後も需要に応じてモジュールを追加し、敷地内に6棟以上の建設を予定している。

白河データセンター1号棟

「白河データセンター」は、敷地面積約2万5,000平方メートルの敷地により拡張が可能な地方型データセンターで、郊外型データセンターと同等のネットワークレスポンスを有している。ネットワークの伝送路を最短経路で設計し、中継ノードをできる限り少なくすることにより、東京-白河間で、拠点間の通信の往復時間であるレイテンシは3.5ミリ秒前後。

最大6棟まで増設可能

サーバから出る排熱を冷やすための空調には、冷涼な外気をサーバルームに取り込んで冷却する外気空調方式を採用しており、データセンター内の排熱の上昇気流も利用しながら温湿度に応じて全量の外気導入から内部循環まで、複数の空調モードをコンピュータ制御により自動運転し、年間負荷の90%以上を外気での冷房を可能としている。

セキュリティ面では、静脈認証装置、セキュリティゲートを設置している。

左から静脈認証装置、セキュリティゲート、サーバルーム

「白河データセンター」の主な概要として、電気事業者は東北電力、所在地は福島県白河市、敷地面積は約2万5,000平方メートル、延床面積は約8,900平方メートル(1号棟および管理棟など施設含む合計)で、第2期分の棟を含めた場合は約1万4,800平方メートル(1~2号棟および管理棟など施設含む合計)となる。ラック数は約600ラック(1号棟)で、第2期分の棟を含めた場合は約1,200ラック(1~2号棟の合計)、建物構造は鉄骨造、受電能力は25メガボルトアンペア(第1期工事分)で最大は50メガボルトアンペアとなっている。