独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は8月3日、7月のコンピュータウイルスおよび不正アクセスの届出状況を公開した。発表内容によると、7月に同機構が検出報告を受けたウイルスの総数は2万5487個で、前月比15.9%増。届出件数は、前月から8.5%減の877件となっている。
ウイルス検出数の内訳は「W32/Mydoom」が47.5%と半分近くを占めており、前月35.5%を占めていた「W32/Netsky」の割合は17.2%に減少している。
経済産業省によるコンピュータウイルスの定義に当てはまらない「不正プログラム」の検出数は10万367個で、前月の2万5399個から大幅に増加した。検出数の1位は、広告を表示させるプログラム「Adware」で1万6042個。2位はオンラインバンキングのID / パスワードを窃取する「Bancos」で1万3326個、3位は悪意のあるスクリプト文を含むプログラム「Malscript」で5039個となっている。
また7月は、偽セキュリティソフト型ウイルス「Fakeav」の感染被害数が一気に伸びている。
このほか、不正アクセスの届出件数は19件で、そのうち18件が何らかの被害を受けている。「侵入」8件、「なりすまし」4件、「不正プログラム埋め込み」3件、「DoS攻撃」2件、「その他」1件となっている。
ウイルス・不正アクセス関連の相談総件数は921件で、内訳はワンクリック請求に関する相談が216件、偽セキュリティソフトに関する相談が23件、Winnyに関連する相談が4件、「情報詐取を目的として特定の組織に送られる不審なメール」に関する相談が3件などとなっている。