例えば、休日に急遽、自宅で仕事をしなければならなくなったとしよう。そのようなケースでは、おそらくドキュメントやメールの参照が必要になる。しかし、データのほとんどは会社のPCや共有サーバの中にしかない。そのとき皆さんが思うのは、きっと「会社のリソースにアクセスできれば」ということだろう――。

こうしたニーズは以前から強くあり、すでに対応テクノロジーもさまざまなものが存在する。そうした中、ここ数年特に注目を集めている技術が「仮想デスクトップ環境(VDI : Virtual Desktop Infrastructure)」だ。

改めて、仮想デスクトップ環境って何?

シトリックス・システムズ・ジャパン マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアマネージャーの竹内裕治氏

VDIとは、通常はPC内に構築されるデスクトップ環境をサーバ側に設置し、ネットワークを介して表示/操作できるようにした技術。通信には専用のプロトコルが使用され、ストレスなく操作が行えるよう工夫されている。

基本的な処理はサーバ側で実行し、クライアント側では表示のみを行う仕組みだが、動画の再生はもちろん、製品によってはCADのような大きなデータもスムーズに扱うこともできる。ユーザーは実際のPCとの違いをほとんど意識することなく利用することが可能だ。

VDIを導入すると、ユーザーはネットワークにつながった端末さえあれば、どこにいても自分のデスクトップ環境を呼び出せるようになる。デスクトップ環境がPCから切り離され、純粋にユーザーに帰属するイメージだ。当然、冒頭のような突発的な自宅作業で悩まされることもない。

VDIのソリューションベンダーとして業界を牽引する立場にあるシトリックス・システムズ・ジャパンのマーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアマネージャー 竹内裕治氏は次のように語る。

「仮想デスクトップは、仕事に機動性をもたらす。オフィスでも出先でも自宅でも同じ環境で作業ができるため、テレワーク/ノマドワークも実現できるし、災害時の事業継続マネジメント(BCM : Business Continuity Management)にも役立つ。働き方を柔軟にし、働きやすい環境を実現する環境と言える」

大企業を中心にすでに数多く導入されている同技術に関しては、さまざまな分野で効果があがっているという。もっとも高いのはやはり「外出する機会の多い営業社員」(竹内氏)。外出先で作業ができるため、アポイントメントの合間にわざわざオフィスに戻る必要がない。モバイル端末から利用できるVDI製品もあるため、電車で移動中に資料を確認し、修正するといったことも可能だ。

また、竹内氏は、「育児休暇中の社員のブランクを埋めるうえでも有効」と語る。育児期間中は家を離れるのが難しいが、VDIが導入されていれば、自宅からでも会社のデスクトップ環境にアクセスできる。隙間時間をうまく利用するなど、在宅で柔軟な働き方ができるので業務への影響を最小限にしながら、勤務を継続することが可能だ。

加えて、VDIは災害対策としても機能する。しかも、「特別な準備をしなくても災害対策と有効」(竹内氏)だ。「災害時向けの専用システムを用意していても、いざ必要となった時にうまく動かなかったり、ユーザーが慣れていないためにまったく使われなかったりという話は珍しくない。VDIであれば、使い慣れた環境がそのまま災害時にも使えるので、何の支障もなく業務を継続できるはず」(竹内氏)。

中小企業向けの仮想デスクトップ環境あります


中小企業を意識して開発された仮想デスクトップ環境、それがシトリックスの「Citrix VDI-in-a-Box」だ。

Citrix VDI-in-a-Boxは、低価格で設定が容易なオールインワンタイプの仮想デスクトップソリューションです。VDI-in-a-Boxにより規模が小さな企業でも、仮想デスクトップが提供する「コスト削減」、「セキュリティ向上」および「社員の生産性向上」といったメリットを享受できるようになります。

Citrix VDI-in-a-Boxの無料評価版は、こちらのWebサイトからご提供しております。