ビデオリサーチはこのほど、東日本大震災から約1年を経て人々の意識や生活がどう変わったか、インターネットを介して調査した結果を発表した。

同社は東日本大震災の発生以降、定期的にインターネット調査を実施しており、今回発表されたのは2012年2月下旬に行った調査の結果。一部、比較のために2011年6月に実施した調査の結果もあわせて発表されている。

現在の生活について、震災以前と変わらないと回答した割合は、東北で63%(2011年6月調査結果では46%)、関東で72%(同57%)、全国平均で82%となっている。

震災直後と現在の行動の変化についての調査結果では、金銭的な寄付をしていると答えた人は、震災直後の6月調査で64%で、今回2月の調査が13%。飲み会や旅行を自粛している人は震災直後が22%、今回が9%だった。節電をしている人は、震災直後が56%、今回が55%で、節約については、震災直後が41%、今回が45%となっている。寄付をする人は震災後と比べ大きく減っているが、節電や節約は引き続き実施している人が多いことがわかる。

現在不安に感じていることについて17項目を挙げて複数回答可で尋ねた調査では、関東では6月調査で多かった「原発」に代わり「地震(余震)」を選択した人の割合が最も高くなり、東北では6月調査と同じく「地震」が最も高かった。

震災前と後で、外出や勉強など特定の行動に費やす時間の増減を比較した調査では、外出を控え、家族と自宅で過ごす人が依然多いという結果が出ている。また、気持ちの変化についての調査は、家族とのコミュニケーションを大切にしたいと答えた人の割合が45.5%で3番目に高く、公的機関への不信感や、自立自衛の意識、エコ活動への関心の高まりもうかがえる結果になっている。

生活における時間配分の変化についての調査結果

気持ちの変化の表の数値は「そう思う気持ちが強まった」と答えた人の割合