トヨタ自動車は2月17日、電池原料のより効率的な活用を目指し、ハイブリッド車の使用済みニッケル水素電池を再利用する定置型蓄電システムを開発、実証実験を開始したと発表した。

従来、電池容量が下がり自動車で使用できなくなったハイブリッド車用ニッケル水素電池は回収した後、解体・還元処理などを行い電池原料として再びハイブリッド車用ニッケル水素電池へとリサイクルされている。

しかし、回収した電池を組み合わせることで自動車用途に比べ重量や体積に制約の少ない定置型蓄電システム用として利用できるものが多く、今回の定置型蓄電システムへの再利用は、こうした状況を踏まえてのもの。

定置型蓄電システムで使用した後は、再びハイブリッド車用ニッケル水素電池の原料へリサイクルされる。

同社は、この定置型蓄電システムの事業化に向けた検証のため、名古屋トヨペットの太田川店に定置型蓄電システムを設置し、性能や耐久性、CO2の低減、省エネ効果を把握するほか、3月からは、豊田合成の北九州工場内でも、同様の定置型蓄電システムを設置した実証実験を開始する予定。