富士通は12月13日、ヤオコーの店舗系システム基盤を刷新し、11月より本稼動を開始していると発表した。同社のクラウド環境の活用により、最終的にはヤオコーのサーバを10分の1以下に削減する。

ヤオコーは、食品・日配品発注システムは富士通のEOB(Electric Order Book)サーバ、計量器システムは生鮮・惣菜食品の重量を計量し値札を発行する寺岡精工の計量器管理サーバを富士通のデータセンターのクラウド環境に集約した。

ヤオコーの新システムのイメージ図

これにより、ヤオコーの各店舗で行っていたサーバ運用の負荷軽減、システムのランニングコストの削減を実現するとともに、セキュアなデータセンターと仮想化技術の活用により、信頼性の高いシステム環境を構築した。

特に、計量器システムは、これまで生鮮や惣菜の単価やラベル情報を本部から各店舗設置のサーバに送付し管理していたのに対し、今回、クラウド環境の活用により店舗サーバを廃し、保守性を高めた。今後の店舗拡大などによる計量器新規導入時は、機種にかかわらずクラウド環境につなげるだけで即時利用できるようになり、業務効率の向上が見込める。

さらに、サーバ台数をEOBサーバは5分の1に、計量器管理サーバは20分の1に削減したことにより、店舗のサーバ運用における電力消費量を約4割削減した。