Google Chrome runs web pages and applications with lightning speed.

CurveCPの初期実装がChromiumに追加された。ただし、まだ完全な実装ではないと説明されている。CurveCPは2010年12月28日にChaos Communication Congressで発表された新しいトランスポートプロトコル。現在策定が進められている段階で、2月21日に最初の実装系となる「NaCL(Networking and Cryptography library)」が公開されたばかり。Chromiumにおける実装はかなり素早い動きといえる。

CurveCPはTCPとよく似たプロトコルとされているが、パケットを楕円曲線暗号で暗号化して通信するという特徴がある。CurveCPで使われている暗号化ツールはDNSCurveで使われているのと同様のもの。つまり、DNSCurveにおける機能をTCPにも適用したものがCurveCPということになる。

Chromiumに実装が追加されたということは、Chromeにも実装が追加されることを意味している。GoogleはブラウザやWebそのものを高速化する取り組みを進めており、たとえばGoogleの提供しているサービスとChromeとの間ではSPDYプロトコルを使ったやり取りが有効になるようになっている。これはブラウザと大規模Webサービスの双方を提供しているGoogleだからこそ実施できる先行した取り組みといえる。

CurveCPに対しても同様の方法が取られることが予測される。Chromeを使っていれば、Googleの提供しているWebサービスをデフォルトの状態でより安全に、より高速に使えるということになれば、さらにシェアを伸ばす要因になる可能性がある。