三洋電機は4月18日、徳島県が開発を進めている「多機能防災システム」向けに、HITR太陽電池と蓄電用リチウムイオン電池システムを納入した。同システムは、徳島県内の県営施設に3台設置され、3月31日より稼働している。
多機能防災システムは太陽電池、蓄電用リチウムイオン電池、LED照明、LEDディスプレイを組み合わせたもの。災害時には災害情報を表示したり、非常用電源として携帯電話や充電池などの充電などに対応したりできるほか、夜間照明やイベント時の簡易電源、施設案内やイベント情報の表示などで通常時にも利用可能。
太陽電池と蓄電用リチウムイオン電池システムを組み合わせることで、夜や雨の日、停電時でも商用電源を使うことなく、システムを稼働させることができる。
太陽電池の出力が不足する場合は、安価な夜間電力で蓄電用リチウムイオン電池を充電することで、システムの利便性が向上される。さらに蓄電用リチウムイオン電池システムにはACコンセントを搭載しており、緊急時には非常用電源として、携帯電話などの外部機器への電源供給も可能。
同社は、徳島県内にリチウムイオン電池の主要拠点(徳島工場:徳島県板野郡松茂町)を有しており、徳島県を事務局とする産学官連携による「徳島県次世代エネルギー活用促進研究会」において、リチウムイオン電池などを活用した地域産業活性化に向けた取り組みを共同で進めている。