BlogEngine.NETはC#とASP.NETにて開発されているオープンソース(Ms-RL)のブログエンジンです。ブログ、コメント、静的ページといった基本機能に加え、テーマやウィジェットによるデザイン変更機能や高速な検索機能も備わっています。2007年にバージョン1.0が公開されてから定期的にアップデートが行われ、2011年にバージョンの2.0が公開されました。今回は、管理機能が便利になった最新バージョンを紹介します。
カテゴリ、タグ、レーティングに対応したブログが作成可能
BlogEngine.NETを利用するとBlogEngine.NETサイトのようなブログ、コメント、ページから構成されるWebサイトを作成できます。管理者アカウントでログインするとコントロールパネルが表示され、ブログやコメントの管理ができるようになります。
BlogEngine.NETは多くの機能を備えていますが、簡単に整理すると以下になります。
- カテゴリ、タグ、レーティングに対応したブログ
- ユーザーとロール管理
- 複数著者によるブログ編集(自己登録可能)
- HTMLページ機能
- コメントのスパム対応、モデレーション機能
- 豊富なデータ保存方式(XML、SQL Server、SQL CE、MySQL、VistaDB)
- ピング、トラックバック機能
- リファラーを使った統計情報
- BlogML形式のインポート/エクスポート
- ブログ、コメント、ページに対する全文検索機能
- Live Writerによる登録(MetaWeblog APIサポート)
- RSS/ATOMフィード配信
- ブログロール、Twitter表示
- Monoサポート
- ごみ箱機能(ブログ、ページ、コメント)
- エクステンションによる機能拡張(コードハイライトなど)
WebPIを利用したインストール
BlogEngin.NETを簡単に導入するには、無償のWebインストーラツール「Web Platform Installer(以下WebPI)」と開発エディターWebMatrixを利用するとよいでしょう。WebPIから導入する手順は次の通りです。
- MicrosoftのページからWebPIをインストールする
- WebPIにてWebMatrixをインストールする
- WebPIでApplicationを選択し、BlogタブからBlogEngine.NETを選択する(もしくはWebMatrixで「Webギャラリーからサイトを作成する」を選択)
- WebMatrixにて実行ボタンをクリックしてIIS Expressを起動する
手動インストール
手動でインストールする場合は、BlogEngine.NETをCodePlexからダウンロードします。設定手順は次の通りです。
- 「BlogEngine.NET 2.0 (web).zip」を任意のフォルダに解凍する
- 展開したフォルダに対してIISの新規サイトを作成する(アプリケーションプールは.NET2.0の統合モード)
- IIS実行ユーザーにフォルダの読み取り権限を付与する
- IIS実行ユーザーにApp_Dataフォルダの書き込み権限を付与する
- ブラウザから作成したサイトにアクセスする
BlogEngine.NETは、App DataフォルダにXML形式のデータを保存するため、IIS実行ユーザーに書き込み権限を与えておく必要があります。IIS実行ユーザーは、一般的にXP/Server2003ではASPNET、Vista/Server2008ではNetwork Service、Windows7/Server2008R2ではIUSR、IIS_IUSRSとなります。
高度なインストールを行いたい場合はCodePlexのドキュメントなどを参考にすると良いでしょう。
BlogEngine.NETには日本語リソースが含まれているため自動的に日本語化されます。ただし、リソースが最新でない場合はBlogEngine.NET情報サイトから「labels.ja.resx」ファイルを入手してApp_GlobalResourcesフォルダにコピーしておくとよいでしょう。