HTML5 Videoの煩わしさはすべてのブラウザで閲覧できるようにしようとすれば、少なくとも2つ、古いバージョンのブラウザまでサポートするなら3つほどの動画フォーマットへ動画データを変換しなければならない点にある。スマートフォンやタブレットでパフォーマンスを発揮しようとすれば、パラメータを変更して調整した動画を生成する必要もある。ともかくも手動でやるのは面倒な部分だ。
24日(協定世界時)、こうした煩わしさを解消してくれるサービスvid.lyが登場した。vid.lyは動画変換サービス。動画をアップロードすると、ブラウザやデバイスに最適化された14のフォーマットへの変換が実施される。変換が完了すると通知としてメールが送られてくる。
Mozilla Hacksにインタビューが掲載されており、それによると次のような特徴や計画があることになる。
- システムのバックエンドはAmazon EC2およびS3。
- 変換にはffmpegといくつかの商用プロダクトを採用。
- 現在は変換後のデータはダウンロードできないが、いずれはその機能も提供する。
- 扱いやすいUIを提供している。
- バッチ処理の提供やより細かいアクセスの提供を可能にするための有償プロ版の開発も進めている。
vid.lyから送信されてくるメールには、ページに貼り付けるためのタグも掲載されているという。貼り付けるタグはJavaScriptを指定する内容になっており、JavaScriptがストリーミングすべき動画形式を判断し、そのデバイスやブラウザに適したフォーマットを選択して利用するという仕組みになっている。