エンバカデロ・テクノロジーズ モデリング/設計ソリューション担当ディレクター ジェイソン・ティレ氏

エンバカデロ・テクノロジーズは11月30日、データモデリングツールの新バージョン「Embarcadero ER/Studio XE 日本語版」を発表した。同日より国内での販売を始め、12月中旬より出荷を開始する。

Embarcadero ER/Studioは、データベースとアプリケーションの分析、可視化、コミュニケーションをサポートするモデリングツール。既存のデータベースからのリバースエンジニアリングによりさまざまなモデル図を生成できるほか、モデル図に対して行った変更をデータベースやプログラムに自動で反映させることも可能。さらに、各種のデータ項目がプログラムのどの部分で使われているのかを調べられる「Where Used」機能や、多様なコラボレーション機能なども用意されている。

エンバカデロ・テクノロジーズ 日本法人代表 藤井等氏

新版の大きな特徴は、対応プラットフォームにDWHアプライアンスのNetezzaが加わったことと、「ToolCloud」と呼ばれるライセンスの集中管理機能が加わったこと。後者は、ライセンスの管理およびER/Studioの"配信"を行うサーバを用意し、ER/Studioを利用を開始する度にサーバにアクセスする形態をとることで、ライセンスをより柔軟に管理できるようにしようというもの。インストール数ではなく、実際の利用者数によってライセンスを管理できるため、「使用していないライセンスを把握し、ほかのプロジェクトに割り当てるといった柔軟な対応が可能になる」(エンバカデロ・テクノロジーズ 日本法人代表 藤井等氏)という。

ToolCloudの画面

なお、ToolCloudで管理されるER/Studioは、オンライン環境であればユーザーにストリーミング型で実行モジュールを配信して利用するかたちになるが、一時的なオフライン環境ではER/Studioをインストールさせてタイマー付きのライセンスを付与したり、完全なオフライン環境に対してはUSBメモリなどを使ってER/Studioを実行させたりと、多様な利用形態を用意している。

ToolCloudの利用形態

そのほか、ER/Studio XEでは、新たにWindows 7をサポート、ER/Studio Repositoryのパフォーマンスを向上させるなどの機能強化が行われている。

ER/Studio XEの価格は1ライセンスあたり96万円(税別)。また、ER/Studio XEからToolCloud機能を除き、単一プラットフォームのみに対応させたエディション「ER/Studio Enterprise」が26万円(税別)、データモデリングの機能を提供するコンポーネント「ER/Studio Data Architect」が18万円(税別)、プロセス/概念モデリングをサポートする「ER/Studio Business Architect」が14万円(税別)で提供されている。