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米Blue Coat Systems PacketShaper事業部ゼネラルマネージャー トム・シェイ氏 |
ブルーコートシステムズは11月18日、「Blue Coat PacketShaperソフトウェア8.6」を発表した。同社が提供するトラフィック管理用アプライアンス「PacketShaper」に搭載される。
PacketShaperは、メール、チャット、SNS、動画、VoIPなど、パケットの種類を判別して、ポリシーに従った制御が行えるネットワークアプライアンス。データの種類ごとにネットワーク帯域を個別に確保したり、特定のアプリケーションのデータを優先的に処理したりすることができる。
新版では、新たに「URLカテゴリー別分類」機能を搭載。ユーザーからのリクエストを受け付けた際に、同社が提供するクラウドベースのセキュリティサービス「WebPulse」に問い合わせを行い、接続先Webサイトのカテゴリーを判定。あらかじめ設定したポリシーと照らし合わせて、アクセスの可否や優先度などを決定する。
新機能のポイントは、無数に存在するWebサイトへのトラフィック管理ポリシーをカテゴリー単位で設定できる点。個々のWebサイトに対してポリシーを定義する必要はないため管理者の負荷を軽減できるうえ、初めてアクセスするWebサイトに関してもWebPulseで判定したカテゴリー情報に基づき自動的にトラフィック管理が行える。
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米Blue Coat Systems プロダクト・マーケティング&マネジメント シニアディレクター スティーブ・ハウス氏 |
なお、WebPulseは、同社製品のユーザーが共通にアクセスするクラウドベースのセキュリティサービス。7000万以上のユーザーを抱えており、新たに立ち上がったWebサイトもすぐに報告され、WebPulse側で解析が始められる。基本的にはWebページに掲載されている文字から自動でカテゴライズするが、判定エンジンで処理できなかったものに関しては人力でカテゴリーを決めるという。
ブルーコートシステムズはBlue Coat PacketShaperソフトウェア8.6の発表に併せて、現行の最上位機種「PacketShaper 10000」の2倍の性能を発揮するアプライアンス「PacketShaper 12000」も発表。同機種により、最大3Gbpsのスループットを制御できるようになった。
また、分散配置したPacketShaperの処理結果をまとめてビジュアルに表示するレポーティングプラットフォームの新版「IntelligenceCenter 3」もリリース。URLカテゴリー別分類機能に対応させたほか、1分間に処理できるフローの最大数が現行バージョンの10倍にまで向上、さらにロールごとに各種レポートへのアクセス制御がかけられるようになっている。
Blue Coat PacketShaperソフトウェア8.6およびIntelligenceCenter 3は、既存のユーザーに対してソフトウェアアップグレードにより提供。PacketShaper 12000に関しては、2010年12月の出荷が予定されている。