NECは11月8日、電気自動車向け充電インフラの広域展開を実現するため、急速充電器とクラウドサービスを統合したクラウド型充電システムを開発すると発表した。

急速充電器にFeliCaマルチサービスリーダライタシステムを搭載して、同社が提供するクラウド型電子マネー基盤を活用することで、多様な電子マネー決済機能を提供する。事業者が料金メニューの設定をクラウドと連携して行うことも可能。

また、急速充電器の運用保守機能をクラウドと連携することで、事業者が「操作状況・障害情報の収集・管理」や「充電器のソフトウェア更新」などが行える機能も提供する。これらにより、利用者の操作支援や障害対応、急速充電器の機能拡張などが、コールセンターやサポートセンターから遠隔で行えるようになる。

同システムでは、急速充電器が使用する電力をクラウドなどから柔軟に制御する機能を備えている。これにより、店舗の電力管理システムと連携して、契約電力を超えない範囲内で充電器を経済的に運用するなど、適切なエネルギー制御が実現される。

電気自動車向けクラウド型充電システム

同システムの一部は、総務省による「ネットワーク統合制御システム標準化等推進事業」の成果を活用しており、同社は上記の事業を通して急速充電器とクラウド間などの通信インタフェースの国際標準化を目指す。