日本能率協会マネジメントセンターは10月4日、20代~50代のビジネスパーソンを対象に実施した手帳のこだわりや使い方に関する調査「あなたの手帳の流儀 2010」の結果を発表した。

スケジュール管理に利用しているツールを聞いたところ、「手帳(31.2%)」がトップとなり、これに「PC(16.7%)」、「カレンダー(14.7%)」、「携帯電話(13.3%)」が続いた。20代女性は他のツールとの併用も含めると70.7%が手帳を使用しており、手帳市場は若い女性が牽引していると言える。来年のスケジュール管理は、主に手帳で行うアナログ派(54.1%)が主にデジタルツールで行うデジタル派(30.8%)を大きく上回る結果となった。

スケジュール管理のためにどのようなツールを使用していますか? 資料:日本能率協会マネジメントセンター

現在使っている手帳のレイアウトは、「月間ブロックタイプ(44.8%)」がトップとなり、次いで「能率手帳タイプ(19.5%)」「メモタイプ(10.2%)」の順となった。またサイズは「文庫本サイズ(41.2%)」がトップで、これに「縦長サイズ(27.2%)」、「小型サイズ(25.5%)」が続いた。手帳選びのポイントは、依然として「中身のレイアウト」が48.4%とトップとなったが、年々その割合は減っており「外見のデザイン」や「サイズ」を選ぶユーザーが増加している。

男性に手帳を使用する理由について聞いたところ、使い方の自由度や外出先での使用の手軽さに加えて「ビジネスの必需品であるから(40.8%)」の回答率が高い結果となった。用途は、「業務・行動記録(66.0%)」「to doリスト(58.7%)」が上位を占め、手帳が仕事において欠かせないツールとなっている様子がうかがえる。

一方、、女性が手帳を使用する理由は、男性に比べて「書きためることが楽しいから(30.3%)」「愛着がわくから(37.1%)」という割合が高かった。またプライベートにおいては、8割以上の女性ユーザーが「手帳を使いこなせている」と認識している。手帳に書き込む内容も、「趣味の記録(29.9%)」「日記(28.0%)」「マネー管理(22.9%)」「健康管理(13.6%)」など多岐にわたり、いずれも男性の結果を大きく上回った。

デジタルツールではなく手帳をメインで使用する理由 資料:日本能率協会マネジメントセンター

仕事面での手帳活用の効用は男女ともに、「仕事の振り返りができるようになった(48.1%)」が「ダブルブッキングがなくなった(25.2%)」を凌いでトップとなり、手帳が単なるスケジュール管理のツールではなく、仕事の基本であるPDCA(Plan-Do-Check-Action)実行のためのツールとして浸透していることが明らかになったと、同社では分析している。

プライベートでの手帳の効用は男女に大きく差があり。男性の第1位は「やるべきことの漏れがなくなった」であったのに対し、女性の第1位は「大切な日を忘れないようになった」であった。「大切な日」を効用として挙げた男性は39.4%、女性は57.7%とり、男女間で記念日に対する意識の差が顕著に表れた。