NEC 執行役員常務の山本正人氏

NECは9月16日、オフィスソリューションをクラウドサービスとして提供する「UNIVERGE Live」を製品化したことを発表した。

UNIVERGE Liveは、メールや電話、グループウェア、Web会議、セキュリティ管理など、効率的なオフィスの運営に必要なICT機能を提供するクラウドサービス群。28の個別サービスを用意しているほか、メールやストレージなどの運用支援向けの基本サービスをまとめた「UNIVERGE Live エッセンシャル」、グループウェア、Web会議などのコミュニケーション強化用の基本サービスをまとめた「同フュージョン」、ファイアウォール、Webフィルタリングなどのセキュリティ向けの基本サービスをまとめた「同 シェルター」という3つのサービスパックも提供し、中堅/中小企業でも導入しやすい環境を作っている。

UNIVERGE Liveの概要

コミュニケーション支援にカテゴライズされている「電子キャビネット」のデモ

キャビネットの文書を開いたときの画面

併せて、販売パートナーとの連携強化を目的として、販売パートナー向けポータルサイトや顧客企業向けのポータルサイトも用意する。販売パートナー向けポータルサイトでは、サービス契約状況、サービス稼働状況、課金情報などをまとめて管理できる環境を提供。顧客企業向けのポータルサイトでは、サービス管理機能やユーザー管理機能が組み込まれており、販売パートナーの販売促進ツールの1つとして活用してもらう。

顧客企業向けポータルサイトの例。新たなアプリケーションを追加する際もクリック1つで発注可能

アプリケーションを提供するパートナー向けのポータルサイトの例。一番上に申し込みの明細があり、詳細画面を開いて承認ボタンをクリックすれば申し込みが完了する

新サービスの概要を紹介したNEC 執行役員常務の山本正人氏は、「Workplace as a Service(WaaS)」という新たな概念を提示。職場に必要な機能をすべてサービスとして提供し、業務効率を高めつつ、安心/安全に利用できるICT環境を構築していくことを説明した。

さらにNECでは、UNIVERGE Liveに併せて、オフィス向けソリューションの1つとして、マルチキャリアに対応したネットワーク構築サービス「UNIVERGE ネットワークサービス」や、ワークスタイルの変革に必要なICT環境を自社システムの中に構築するサービス「UNIVERGE オフィスソリューションパック」も提供していくことを発表。後者に関しては、「玉川ソリューションセンター」など、NECのオフィス構築に活用してきた各種ソリューション群を仮想アプライアンス化して提供するというもので、第一弾として、「リモートアクセス」や「ペーパーレス」が挙げられている。

UNIVERGE ネットワークサービスの概要

UNIVERGE オフィスソリューションパックの概要

NEC 執行役員の保坂岳深氏

NEC 執行役員の保坂岳深氏は、「いずれのサービスに関しても、顧客の"本業とは直接関係ない部分"の負荷を軽くすることを目的としたもの。各ユーザーの机の上まで面倒を見られる企業はそう多くない」と、同社の優位点を説明した。

なお、出荷開始時期は、UNIVERGE Liveが2011年1月、UNIVERGE ネットワークサービスとUNIVERGE オフィスソリューションパックが2010年10月となっている。