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ハードディスクはPCの中でもっとも壊れやすい部品のひとつ。モニタリングを実施して故障を検出しやすくしているとしても、壊れるときは壊れるし、システムが起動しなくなることもある。そうした場合、USBメモリやLiveCD、またはPXE経由でレスキューシステムを起動してデータの抽出などを実施することになる。そうした場合に使えるリカバリシステムがLinux-based Hard Drive Data Recovery Tools - TechSourceで紹介されている。実際に使えるツールがまとまっており参考になる。紹介されているリカバリシステムは次のとおり。

SystemRescueCd

SystemRescueCd実行例

Gentoo LinuxベースのシステムリカバリツールSystemRescueCd。LiveCDでの起動およびUSBからの起動、PXE経由での起動をサポート。32ビットおよび64ビットの両方に対応し、Ext3、NTFS、Reiser4、Btrfs、LVM2などをサポートしている。用意されているツールはGParted、parted、sfdisk、partimage、testdisk、photorec、Ntfs-3g、ntpass、samba、ssh、lftp、tcpdumpなど。起動するとコンソール環境になる。XorgまたはXvesaベースのGUI環境が使いたい場合は「wizard」とタイプしてセットアップを実施する。

Ubuntu Rescue Remix

Ubuntu Rescue Remix実行例

UbuntuベースのシステムリカバリツールUbuntu Rescue Remix。コンソールで利用するタイプのシステムで、GUI環境は用意されていない。ディスクを操作するための各種コマンドが同梱されている。用意されているコマンドはGNU ddrescue、Photorec、The Sleuth Kitm、Gnu-fdisk、aoetools、array-info、ext3-grep、gptsync、kpartx、scrounge-ntfsなど。

F-Secure Rescue CD

F-Secure Rescue CD実行例

KnoppixベースのシステムリカバリツールF-Secure Rescue CD。ダイアログタイプのCUIコンソールを操作して利用する。特にウィルス、トロイの木馬、ワーム、マルウェアなどを検出して対処する目的に特化している。ウィルスに感染した疑いのあるディスクがある場合、F-Secure Rescue CDからシステムを起動して疑わしいディスクのフルスキャンを実施すればいい。ファイルシステムのみならずMBRなどの領域もチェック可能。

Trinity Rescue Kit (TKR)

Trinity Rescue Kit実行例

Mandrive LinuxベースのシステムリカバリツールTrinity Rescue Kit。LiveCDでの起動およびUSBからの起動、PXE経由での起動をサポート。CUIコンソールで動作する。特にWindowsシステムのリカバリとリペアを目的にカスタマイズされたシステムで、NTFSに関するさまざまな操作が可能。WindowsのみならずLinuxシステムに対して適用することも可能。

Frenzy

Frenzy実行例

システムリカバリツールはLinuxベース以外にもさまざまなプロダクトが存在する。たとえばFreeBSDベースのシステムリカバリツールFrenzyなどがある。Linuxベースのシステムリカバリツールが同梱しているものとほぼ同じツールが同梱されており、さまざまな作業ができるようになっている。

Linux-based Hard Drive Data Recovery Toolsでは故障したディスクをまるごとコピーするソフトウェアとしてDdrescueを紹介している。Ddrescueのようなツールはほかにもいくつもあり、FreeBSDであればベースシステムに用意されているrecoverdisk(1)などが該当する。FreeBSD LiveCDやFrenzyを起動しても利用できる。