シード・プランニングは、電子書籍書籍端末の市場動向について調査を行ない、2015年度の電子書籍端末の国内市場が495億円になると報告した。

上は電子書籍端末の国内市場規模予測(金額)、下は電子書籍端末の国内市場規模予測(台数)

米国では、2006年9月にソニーが電子書籍端末の販売を開始し、2007年11月にはAmazon.comが市場に参入。同国における2009年の電子書籍端末の出荷台数は300万台と推定され、2010年には600万台までに市場が拡大すると予測されている。また、国内では、2004音に好に販売を開始した電子書籍端末の製造が中止されるなど、市場は立ち上がらなかったものの、米国での市場拡大、国内のデジタルコンテンツの流通基盤の整備、出版市場の縮小などを背景に、市場形成の機運が高まっているとのこと。

上記の状況を踏まえて同社で2015年度までの市場規模予測を行った結果、2015年度の電子端末の国内市場は495億円であると発表した。なお、「電子書籍端末とは、電子書籍を閲覧することを主目的とした端末のことであり、電子ブックリーダーなどとも呼ばれる 」と定義している。

調査結果によると、国内の2008年度の電子書籍端末市場額は、推計9,000万円であり、まだ市場は本格的には立ち上がっていないが、ソニーが2010年内に米国で販売している電子書籍端末を国内に投入予定と発表しており、その他メーカー、ベンダーの市場参入も含めて2010年度には販売台数は110万台、市場額は237億円に急拡大すると予測。

さらに、2015年度になると、カラー表示、モノクロ表示のいずれもが鮮明なカラー電子ペーパーの実用化が進み、カラー電子ペーパーをディスプレイとする電子書籍端末への、既存ユーザーの買い替えに加えて、新規ユーザーの増加もあり、販売台数は230万台、市場額は495億円に達すると予測している。

調査方法は、オープンデータ収集とヒアリング調査によるもので、調査期間は2010年4月から6月。