米Microsoftは11月2日(現地時間)、オープンソース技術ベースの広告配信システムを手がける米OpenX Technologiesとの複数年におよぶ提携合意を発表した。OpenXがエンタープライズ向け広告配信ソリューションの優先パートナーとなり、また同社がMicrosoftのContents Ads製品などを顧客(Webパブリッシャ)に勧めるクロス・マーケティングを含む。

OpenXは2006年11月に設立された。今年4月にパブリッシャと広告主を直接的に結ぶ中立的なオンライン広告プラットフォーム「OpenX Market」を開始。パブリッシャが広告スペースを効率的に運用でき、広告主がニーズに合った場所を見つけられる広告マーケットプレースとして注目を集めている。同社によると、すでに150,000以上のWebサイトを通じてひと月3000億以上の広告を配信しているという。

今回の提携によりMicrosoftは、Contents Ads製品を提供する大きな配信チャンネルを獲得することになる。Microsoft自身も2007年にAdECNを買収し、リアルタイムで広告枠を売買するプラットフォームを手がけているが、オンライン広告における対Google戦略を優先し、独自路線よりも提携による勢力拡大を選択した形だ。OpenXとの合意を皮切りに、今後もGoogle包囲網づくりにふみ切ると多くのアナリストが指摘している。