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Blog of Metrics - When in doubt, sample it out |
Firefoxの大きな魅力のひとつに、世界で唯一自分だけのブラウザにセットアップできるというものがある。Firefoxの提供しているアドオン/エクステンション機能は強力だ。JavaScriptの処理性能では最新版や開発版のChromeやSafariが目を見張る進歩を遂げているなか、依然としてFirefoxが第2シェアを保持し、さらに毎月シェアを伸ばしている背景には、このアドオン/エクステンションの存在がある。アドオン/エクステンションが提供している機能がChromeやSafariになければ、なかなかブラウザを変えられないというわけだ。
Firefoxユーザのどの程度がアドオン/エクステンションをインストールしてブラウザをカスタマイズしているのかは、これまで根拠となるデータが提示されてこなかった。Add-ons for Firefoxに記録されているデータが大量すぎで分析できないでいたこともその原因のひとつにあげられている。今回、Mozillaでデータの分析を担当しているMetricsチームのインターン、Simon Krueger氏が分散処理Hadoopを活用したデータ分析を実施。推測が加わるものの、根拠のある割合がはじめて発表された。Hadoopを活用した様子はTracking down the number of Firefox Addon users with hadoop « Blog of Dataで紹介されている。
Firefoxユーザは3億人、うち毎日使っているアクティブユーザは1億人いると推定されている。How Many Firefox Users Customize Their Browser? < Blog of Metricsの報告によれば、そのなかで少なくとも1つ以上のアドオンをインストールしているのは、アクティブユーザの33%ほどになるという。つまり3,300万人はアドオン/エクステンションをインストールして自分だけのブラウザに仕上げていることになる。Firefoxの全ユーザを含めるとなると、この人数はさらに増えることになる。
推測には6月22日のアドオンアップデートpingを利用。アクセスは3,280万のユニークIPアドレスからあったという。NATを考えると、ユニークIPよりも実際にアクセスしているユーザ増えることになる。しかし、インストールしたものの何をするかよくわからず使ってもいないというアドオン/エクステンションもあるはずということで、この2つの懸念項目を相殺してアクティブユーザの3割がアドオン/エクステンションを使っていると見積もられている。
これに対しHow many Firefox users use add-ons? « Mozilla Add-ons Blogでは、6月22日のブロックリストpingを分析すると、6,150万ユニークIPから9,860万ブロックリストpingがあったことになり、ユニークIPと実際のユーザの比率が2対3だろうと仮定。このため33%ではなく、アクティブユーザの53%が少なくとも1つ以上のアドオン/エクステンションをインストールしているだろうと見積もっている。この2つの報告から、だいたいFirefoxを使っているアクティブユーザの3割から5割ほどが何らかのアドオン/エクステンションを1つ以上インストールして使っているといった推測がたてられる。