IronRuby is a Open Source implementation of the Ruby programming language for .NET, heavily relying on Microsoft's Dynamic Language Runtime.

.NETで動作するRuby実装としてIronRubyが登場してから2年が経過した。MIX07で.NETにおけるDLR (Dynamic Language RUntime)が発表され、.NETプラットフォームにおけるスクリプト言語の実装が開始されたわけだが、IronRubyはそうした取り組みのひとつ。

現在公開されている最新のIronRuby 0.9の特徴は次のとおり。

  • ライブラリパフォーマンスの改善。Ruby 1.8.6よりは高速で、Ruby 1.9.1と比べるとまだ性能がでない部分もあるといった状況だが、パフォーマンス全体はかなりいいところまで向上している
  • Win32OLE Rubyライブラリの提供開始。IronRuby 0.5からサポートははじまっていたが、0.9からはwin32ole.rbが同梱されるようになり、Win32OLE APIを簡単に実装できるようになった(EXCELを実行するなどネイティブOSとの連携が簡単に実施できる)
  • Pythonコードを呼び出す機能の強化

IronRubyは今回の0.9で新機能の追加などが一応の収束を見せる。今後は1.0のリリースへ向けてバグの修正や、コミュニティがIronRuby 1.0と認めるために必要になる要望の実装がおこなわれる。