NetBeans IDE

NetBeansプロジェクトは6月29日(米国時間)、オープンソースの統合開発環境「NetBeans IDE 6.7」をリリースした。日本語版も同時リリースされており、日本語サイトよりダウンロードすることができる。

従来通り全機能を含むAll-in-Oneパッケージの他に、Java SE/Java/Java Ruby/C/C++/PHP向けの各パッケージが用意されているが、今回のリリースにはJavaFXのサポートは含まれていない。これはJavaFX用プラグインがNetBeans 6.5.1を対象に作られているためだ。

また、Sun Microsystemsでは本リリースに合わせてJDK6 Update 14バンドル版およびJDK 5.0 Update 19バンドル版も公開している。これらを利用すればNetBeansと同時に最新のJDKもインストールすることができる。

NetBeans IDE 6.7をインストール

NetBeans 6.7では「オンデマンド機能」と呼ばれる機能が追加されている。これは当初はエルゴノミクスと呼ばれていた機能で、初回起動時には最低限のプラグインのみを読み込み、以後は使用状況に応じて必要になったプラグインから自動で有効にしていくというもの。この機能によって不要なプラグインの読み込みを省略し、起動時間やメモリ使用量を大幅に削減することができるようになった。

この時点ではRubyをサポートするプラグインはまだ有効化されていない

Rubyのプロジェクトを作成しようとするとアイコンがグレイ表示になっている。この状態で[次へ]をクリックすれば自動でプラグインが有効になる

その他、NetBeans 6.7で追加された主な機能としては次のようなものが挙げられている。

  • Mavenをネイティブでサポート
  • Kenai統合によってりKenaiにホストされるプロジェクトの作成および編集が可能に
  • BugzillaおよびJIRAのコネクタによる課題追跡サポート
  • 継続的インテグレーションツール「Hudson」の統合
  • C/C++サポートにおけるプロファイリングやコードリファクタリングなどの機能拡張
  • PHPプロジェクトにおけるSeleniumサポートやSQLコード補完機能の追加
  • Java ME SDK 3.0の統合
  • Rubyのリモートデバッグのサポート
  • JavaScript 1.7のサポート

上記以外にもバンドルされる各種ツールのバージョンアップや機能拡張などが含まれる。詳細はNetBenas IDE 6.7 リリース情報を参照していただきたい。

NetBeans 6.7のリリースにあたっては、日本語によるユーザテストプログラム「JaNetBeans67NetCAT」も実施され、コミュニティの有志参加者より多くのフィードバックが寄せられた。日本語によるユーザテストプログラムの実施は今回が初の試みであり、日本のコミュニティの活性化にもつながるリリースとなった。