米Salesforce.comは6月15日(現地時間)、同社クラウドサービスの無料版「Force.com Free Edition」の提供を発表する。すでに複数のメディアが報じているが、同社は15日に米カリフォルニア州サンフランシスコ市内で発表会の開催を予定しており、この場でCEOのMarc Benioff氏によって正式アナウンスされる見込みだ。

Force.comは企業の社内システムやWebサイトなどを、Salesforce.comが提供するカスタムアプリケーション群や開発言語、ツール群を使って構築できるサービス。同社ではPaaS (Platform as a Service)の名称で呼んでおり、仕組み的には現在一般に使われている「クラウド」というキーワードそのものである。既存の使用ユーザー単位で課金される有料版に加え、無料版を提供することで、より多くのユーザーにForce.comに触れてもらうとともに、クラウドのメリットを喧伝するのが狙いとみられる。

各メディアの報道によれば、無料版ではいくつかの制限事項が施されている。例えば、Free Editionで登録可能なカスタムアプリケーションの数は1つで、利用ユーザー数の上限は100人となる。またWebサイトを構築した場合は月間ページビューが25万までとなり、ページビューの上限を超過した場合には月額1,000ドルの有料扱いとなる。