日本アイ・ビー・エムは5月18日、銀行・保険・証券などの金融機関が相互に連携して提供するサービスの実証実験「ビジネスECOシステム実証実験」を5月から開始し、顧客の利便性向上やサービス運用の効率化を検証していくと発表した。

今回検証の対象となる金融業務は、本人実在確認、住所変更、情報発信、商品購入・旅行保険、投資相談・貯蓄商品提案とた顧客向けサービス。例えば同サービスでは、住所変更の業務において、ある金融機関が住所変更を行うと、サービスに参加している他の金融機関においても、瞬時に変更が反映されるよことを可能にする。

システムは、金融業界の標準化団体「SWIFT」が活用しているISO20022に基づく設計の下、SOAを基盤として構築される。開発はIBMの中国・上海のグローバル・デリバリー・センターで行われ、システムの一部はインドのIBMクラウドセンターで稼働している。

同実証実験は、次世代金融システムについて研究・事例紹介・情報交換を行うコミュニティーとして、昨年5月に設立された「IBM金融SOAコミュニティー」の分科会の1つである「金融サービス連携検討分科会」によって検証される。