米Googleは11月19日 (現地時間)、3D仮想世界「Lively」を2008年12月31日で閉鎖することを明らかにした。

Livelyは、Googleユーザーが3Dアバターを作成し、それぞれの仮想ルームを訪れてコミュニケーションする3D仮想コミュニティサービス。今年7月にベータサービスが始まった。セカンドライフのように専用クライアントが必要なく、Webブラウザから簡単にアクセスできるため、Webページ、ブログやSNSなどでのグループコミュニケーションの場として成長が期待された。しかし新たなコミュニケーション・ツールとして定着するほど利用者が伸びなかったようだ。Livelyチームのブログによると「実験的な試みのサポートが、人々の暮らしを変えるような革新的な製品につながるとGoogleは考えている。だが、そのようなリスクへの挑戦が常に報われるとは限らないことも認識している。だから4カ月半の間ユーザーに親しまれてきたLivelyの今年いっぱいでの閉鎖を決断した」という。また検索、広告、Appビジネスなどのコア事業へのリソース集中も理由の1つに挙げており、景気減速のオンライン広告への影響もLively運営に影を落とした可能性が高い。

3Dアバターが肩を落とすLively閉鎖の告知ページ

Livelyユーザーに対しては、閉鎖までに作成したルームやアバターのビデオやスクリーンショットをキャプチャすることを勧めている。