日立製作所は30日、2008年度第2四半期(7-9月)の決算を発表した。売上高はほとんどの部門で前年度同期を下回ったが、電子デバイスと電力・産業システムがやや上回り、全体としてはほぼ横ばいとなった。営業利益は情報通信システムが大きく伸び、電子デバイスも前年度同期と比べてプラスとなり、全体では対前年度同期と比べ22.9%増加した。

2008年度第2四半期の連結経営業績は、売上高が対前年度同期比374億円(1.3%)減の2兆7,670億円、営業利益が同222億円(22.9%)増の1,193億円であり、173億円の純損失となった。なお、連結累計期間(4-9月)の純利益は141億円だった。

売上高 営業利益 四半期純利益(損失)
2兆7,670億円
(前年同期比-374億円)
1,193億円
(前年同期比+222億円)
-173億円
(前年同期比-178億円)

部門別の営業利益を見ると、情報通信システムが前年度同期と比べて133.8%増と大きく伸び、電子デバイスも同19.6%増とプラス成長だった。デジタルメディア・民生機器は依然として赤字だが対前年度同期比156億円増と改善傾向にある。

部門 売上高 営業利益
情報通信システム 6,881億円
(前年同期比-120億円)
486億円
(前年同期比+278億円)
電子デバイス 3,566億円
(前年同期比+33億円)
188億円
(前年同期比+31億円)
電力・産業システム 8,759億円
(前年同期比+111億円)
372億円
(前年同期比-19億円)
デジタルメディア・民生機器 3,599億円
(前年同期比-59億円)
-127億円
(前年同期比+156億円)
高機能材料 4,654億円
(前年同期比-94億円)
328億円
(前年同期比-29億円)
物流およびサービス他 2,827億円
(前年同期比-412億円)
77億円
(前年同期比-2億円)
金融サービス 975億円
(前年同期比-161億円)
10億円
(前年同期比-58億円)

2008年度の業績予想については金融市場の混乱や欧州および中国市場の原則などを受け、5月13日の発表と比べて売上高を2000億円減の10兆9,000億円、営業利益を300億円増の4,100億円、純利益を250億円減の150億円に修正している。