NTTソフトウェアとテラスカイは、セールスフォース・ドットコムが提供するSaaSアプリケーションSalesforceと、社内システムとの連携を行う「SkyOnDemand」をSaaS型サービスとして10月1日より提供すると発表した。
従来、SalesforceのCRMアプリケーションのデータと、社内システムを連携するには、自社内に連携サーバを置き、連携システムを独自に開発するか、高価なパッケージを導入する必要があったが、今回のサービスを利用することにより、中小企業でも自社でサーバを購入したり新たにシステムを開発することなく、低価格でシステム連携が実現できる。
テラスカイでは、従来よりアプレッソ社の「DataSpider」が持つ各種開発、運用ツールを使用して、Salesforceと社内の基幹システムを連携させる「DCSpider」というパッケージソフトを提供してきた。今回提供するSaaS型サービスは、このシステム連携エンジンをベースとして、プロトコル変換、データ変換・加工、ログ管理、ファイアウォールを超えての連携、各種トリガーによる実行などの機能を提供する。
NTTソフトウェアの代表取締役社長 伊土誠一氏 |
NTTソフトウェアの代表取締役社長の伊土誠一氏はテラスカイ社との協業について「2010年に1兆5000億円に達すると予測されるSaaS市場において、SaaSを活用した情報システムへのニーズが高まってきている。弊社は、システム連携においては、100社以上の実績がある。テラスカイさんは、Salesforceや(データ連携パッケージである)DCSpiderを多くに会社に提供している強みがある。この2社がシステム連携サービスを提供すれば、いろいろな会社にいち早くSaaS機能を提供できる」と語った。
テラスカイの代表取締役社長 佐藤秀哉氏 |
また、テラスカイの代表取締役社長の佐藤秀哉氏は「SaaSはいまや花盛りという状況だが、どの調査結果を見ても(SaaSの)最大課題として、自社の基幹システムとの連携をどうするかということがトップ3に入ってくる。我々は、今回のサービスでこれらのニーズに応えていきたい」と語った。
SkyOnDemandの価格は、Salesforceの契約単位である1組織あたり30万円から。月額利用料金は、7万円からとなっている。
SkyOnDemandを利用するには、実際にはシステム設定が必要になるが、作業はNTTソフトウェアが行い、その費用は初期費用に含まれるという。この作業自体は数日で完了するということだが、実際はユーザーとの打ち合わせが必要になるため、実際開始するまでは、1カ月程度必要だという。
販売は、テラスカイがエンドユーザーに直接販売するとともに、NTTソフトウェアが代理店を通して販売する。
NTTソフトウェアでは、初年度2億円、2011年に100億円以上の販売を目標としている。