東京都は15日、インターネットカフェなどを住居代わりとして生活する若年層ら、いわゆる"ネットカフェ難民"を対象としたサポートセンターを、25日に開設すると発表した。同センターの名称は「TOKYOチャレンジネット」で、東京都新宿区歌舞伎町の東京都健康プラザ「ハイジア」3階で各種相談業務を行う。

ネットカフェ難民サポートセンター「TOKYOチャレンジネット」が入居する「ハイジア」への地図(出典:東京都報道資料)

新たに開設されるサポートセンター「TOKYOチャレンジネット」は、2008年度から3カ年計画で東京都が実施する予定の「10年後の東京への実行プログラム2008」の中の緊急総合支援対策事業の一環。インターネットカフェや漫画喫茶などで寝泊りしながら不安定な雇用形態で就労する住居喪失者を対象としている。

これらの住居喪失者、いわゆるネットカフェ難民は、昨年の厚生労働省の調査で、全国で5,400人、東京23区で2,000人と推計されており、大きな社会問題ともなっている。

サポートセンターでは、住居喪失者がどういう生活を送っているか、健康状態はどうなっているかなどについての生活相談などを電話や窓口で受け付ける。

さらに、サポートセンターのスタッフによる、ネットカフェを巡回してヒアリングをする「アウトリーチ相談」も実施。本当は住居に住みたいと思っているネットカフェ利用者に対する相談を行う。

また、民間賃貸物件の情報提供や賃貸借契約の支援、敷金・礼金など住居確保に必要な資金の貸付など、居住相談業務も実施。貸付資金は、住宅資金が40万円、生活資金が20万円、無利子で保証人は不要。据置期間は6カ月、償還期間は最大5年となっている。

運営は社会福祉法人のやまて福祉会が行い、窓口相談は4月25日から開始(予約は23日から開始)。受付時間は、月・水・金・土は10時~17時、火・木は10時~20時となっている(日・祭日は休み)。電話相談は年中無休で10時~24時まで行い、23日から実施。電話相談は0120-874-225まで。

さらに25日からホームページ(http://www.tokyo-challenge.net/)も開設し、メールによる相談も受け付ける。

なお、ゴールデンウイーク中の4月29日、5月3日~5月6日には、窓口において特別相談を実施する予定で、受付時間は10時~17時となっている。