オープンソースのダイアグラム作成ツール「Tulip 3.0.0」

Tulip Softwareは10日、オープンソースのグラフ化ツール「Tulip 3.0.0」をリリースした。動作環境はX Window Systemが導入済みのUNIX系OS、LinuxやWindows、Mac OS X向けのバイナリパッケージも提供される。ライセンスにはGNU GPLv2を適用、オープンソースソフトウェアとして利用できる。

今回のリリースは、2006年10月からβテストが行われてきたバージョン3の正式版。GUIツールキットにQt 4 (バージョン4.2以降に対応、3以前は非対応) を採用し、ツールバーやダイアログボックスなどのユーザインターフェイスを一新。OpenGLを利用したレンダリングエンジンは再設計され、描画性能が向上した。

ファイルフォーマットの見直しも行われ、作者の名前や作成日といったメタデータの保存が可能となった。ベクターグラフィックフォーマット「SVG」にも対応、作成したグラフをSVG形式で出力する機能が追加されている。同梱されるプラグインの機能強化や、プラグイン管理ツールの追加も行われている。

このような情報量の多い図形も描画できる

Tulipは、2D / 3Dの描画機能を備えたダイアグラム作成アプリケーション。分子構造を立体的に表現したり、人物の相関関係を図で表したり、といった用途に使用できる。Graphvizで作成したファイル (.dot) のインポート機能など、他のアプリケーション / ファイルフォーマットとの互換性も備えている。