NTTファシリティーズは7日、電源バックアップサービス「RESCUE POWER」の提供を開始するとした。

同サービスは、データセンター事業者をはじめ、24時間365日止まらないことを要求される基幹業務や、そのような業務遂行のために使用されるコンピュータシステムといった、ミッションクリティカルな設備を有するビルオーナー、テナント、その他の研究所などに向けたサービス。ビルの法定点検や電気工事に伴う計画停電時の電源確保、予備発電機の更改/オーバーホール期間中などの代替設備、各種イベントや建設工事現場などにおける電源の確保のために、仮設電源として移動電源車を提供。電源容量はもちろん、設置期間が長期に渡るもの、部分的な給電といった多様な用途にも対応し、可搬型の発電機、分電盤等を用意する。また、仮設電源の仕様の検討をはじめ、配置場所の検討から仮設電源の運搬、設置、ケーブル配線工事、仮設電源の運転、監視、撤収、燃料手配までワンストップで提供するのが特長だ。

一般に、ビル内での電源供給は、整流装置、交流電源装置、空調装置などの多種多様な負荷機器により高調波電流が生じ、発電機出力の電圧波形の歪みの増大から情報通信システムが停止するなど運用に影響を及ぼす可能性があることから、その対策として、許容等価逆相電流の値を大きくし、一般的には発電機容量を耐力アップさせることが必要で、大幅なコストアップを伴う。一方、同サービスでは、一般的には15%程度とされる耐力を30%以上有しており、高調波電流対策も万全でより歪みの少ない高品質な電源バックアップが可能だ。

さらに、移動電源車には、NTTファシリティーズ中央監視センタで運用状況をモニターできる遠隔監視システムを搭載。同システムは、発電状況と計測値を転送する"外部情報転送機能"、周囲の映像を転送する"WEBカメラ機能"、現在位置情報を転送する"GPS機能"で構成され、24時間365日の遠隔監視を可能にすると同時に、現地作業員との二重チェック、作業員への統制措置から安定した給電を実現する。また、広域災害発生時でのビジュアル情報や車両位置情報の収集を行い、迅速で適切な電源バックアップサービスにつなげるなど、万全の運用体制を構築する。

同サービスは、当面の間、首都圏エリアを中心にサービスを提供される。以降、市場動向を見据えた上で、順次全国に展開される予定だ。