Ruby on Rails

Ruby on Railsに特化した統合開発環境であるRadRailsの最新版RadRails 1.0が登場した。RadRailsはEclipse IDE向けのプラグインとして開発されている。Eclipse IDEにプラグインとして追加して動作させることができるほか、スタンドアロンアプリケーションとして使ったり、Aptana Studioに統合して使うこともできる。Ruby on Railsの統合開発環境として使う場合、Aptana Studioに統合して使う場合がもっとも高機能だ。

RadRailsで実現されている機能は多岐に渡る。Aptana Studioと統合して使う場合では代表的なところでも開発および実行環境の統合、Ruby on Railsシェルの統合、コード補完機能、型階層ビュー機能、呼び出し階層ビュー機能、デバッグ機能、正規表現テスタ、リファクタリング機能などがある。Aptana StudioのProfessional版に限定されるが、プロファイル機能が提供されている点も注目だ。

強力なシェル機能 - コマンドやファイルの入力補完が便利。ファイルはリンクで表示されエディタとリンクしている - デモ動画より抜粋

当然GUIをベースとした操作も提供されている - デモ動画より抜粋

Ruby on Railsではコマンドを発行して最初の骨組みを自動生成する。このため、ウィザードやGUIを使った統合開発環境の機能のみならず、コンソール機能提供の有無がデベロッパの操作性を左右するところがある。RadRailsではコンソールが提供されているのみならず、コンソール自身で補完機能やリンク機能が実現されており、統合開発環境とシームレスに連携できるという特徴がある。

またこれはAptana StudioのProfessional版を使っている場合に限られるが、プロファイラー機能と連携していることろに注目したい。同プロファイル機能を使うと、メソッドのコールを階層構造ビューで表示させ、さらにどこの処理でもっとも時間がかかっているかをグラフィカルに表示させることができる。パフォーマンス解析に役立つ機能で、性能チューニングの際には欠かせないものだ。プロダクトレベルでのコーディングを要求される場合には利用を検討したい機能のひとつといえる。

Ruby on Railsをサポートした統合開発環境はほかにもあるが、もっとも豊富な機能を備えているのがこのRadRailsだ。Ruby on Railsを使ったシステム開発を実施している場合には採用検討候補に加えるといいだろう。