セキュリティ世界大手のソフォスは6日、同社のブログで、1年ぶりに「殺人予告スパム」が現れたと報告した。だが、1年前のスパムで要求された身代金8万ドルに比べ、今回は4分の1以下の1万5,000ドルに減額されており、同ブログでは「暗殺者といえど、世界的な信用不安と株価下落の影響を免れられないのだろう」と総括している。

約1年ぶりに登場した「殺人予告スパム」の文面

殺人予告スパムの再登場を報告したブログは、ソフォスの「SophosLabs Blog」。6日の「We've slashed our prices! Order your continued existence now!」と題された記事によれば、殺人予告スパムは2007年1月に同社が発見。殺人を回避するための身代金として、8万ドルを要求していた。

今回再登場した殺人予告スパムは、「おまえの友人から殺人を依頼され、お前の周りの状況を調べつくした。だがお前は無実なので殺すにしのびない。もし生き続けたければ、総額1万5,000ドルを払え」と要求しており、前回と文面は似ているものの、要求金額は6万5,000ドル値下げしている。

身代金の内訳は、殺人を依頼した相手との会話を録音したテープを渡すのに8,000ドル、さらに命が惜しければ7,000ドルとなっており、これを併せて計1万5,000ドル、というわけだ。

ソフォスはブログで、「暗殺者はなぜこのような大幅値下げをしたのだろうか? 8万ドルではカモをだましにくいと判断したのだろうか? 」と疑問を投げかけながら、「恐らく他の人々と同様、世界経済の信用不安と株価下落の影響を受けているのではないか」と推測している。