米Starbucksと米AT&Tは2月11日 (現地時間)、AT&Tの無線LANホットスポットサービス「AT&T Wi-Fi」をStarbucks店内で無料提供すると発表した。今年の春からサービスを開始し、2008年末までに全米の7,000店以上のStarbucksで利用可能にするという。

現在、米国のStarbucksではT-Mobile USAが提供する無線LANホットスポットサービス「T-Mobile HotSpot」を店内で利用できる。iTunes Wi-Fi Music Storeなど提携パートナーによるいくつかのサービスには無料アクセスが認められているが、基本的に有料サービスである。1回の接続が4.99ドル、24時間までの無制限接続が9.99ドル。また無制限接続のメンバーシップが月額39.99ドル、年間契約を結んだ場合は月額29.99ドルだ。非メンバーは1回の接続にラテ1杯以上の料金を支払うことになり、頻繁にStarbucksを訪れるモバイラーを除いては、気軽に利用できるサービスとは言い難い。

AT&TとStarbucksの提携サービスでは、有効なStarbucks Cardを所有していれば、1日2時間まで無料で無線LAN接続を利用できる。「Starbucksは、これまで以上に店内での利用体験に焦点をあてた戦略を練っている」とCTOのChris Bruzzo氏。「Starbucksエクスペリエンスを向上・拡大するために、長期的なテクノロジパートナーであるAT&Tとの既存の関係をコンシューマ向けWi-Fiにも拡大する決断を下した」と述べる。AT&TはStarbucksにPOSや基本システムなどを提供している。

1日2時間の無料枠を超えた接続については、1回2時間が3.99ドルになる。AT&T Wi-Fiは、全米のMcDonald'sや書店チェーンのBarnes & Noble、主要空港など、米国の約10,000カ所で利用可能。Starbucksが加わると17,000カ所以上になる。これら全てにアクセスできるメンバーシップは年間契約で月額19.99ドル。3回(25ドル)、8回(50ドル)、20回(100ドル)のプリペイド(購入から180日間有効)も用意している。また米国のAT&Tブロードバンド接続サービス加入者は無料・無制限で利用できる。

なおAT&Tは既存のT-Mobile HotSpotユーザーについて、引き続きStarbucks店内での無線LAN接続を認めることでT-Mobileと合意したとしている。