The IcedTea Projectは3日(米国時間)、IcedTeaの最新安定版となるIcedTea 1.5を公開した。IcedTea Projectは2007年6月7日(米国時間)、Red Hatによって発足されたすべてFLOSSで構成されたOpenJDKを構築するためのプロジェクト。同目的としてはすでにOpenJDKがあるが、発表当時のOpenJDKはビルドするにあたっていくつかのバイナリプラス("binary plugs")を必要としていた。IcedTea Projectではバイナリ部分をOSSコンポーネントで置き換え完全にOSSで構築されたOpenJDKを開発することを目的としている。Red Hat Enterprise LinuxやFedora向けにFLOSS版Javaを提供していくことを最終目的としているとみてよさそうだ。

IcedTeaは派生プロジェクトではなく、OpenJDKをベースとした追加プロジェクトといった位置づけにある。IcedTea 1.5は最新の共有リポジトリとなるMercurialリポジトリをベースとしているほか、OpenJDKで取り込まれたPowerPC Java移植成果物(32ビット/64ビット双方)が追加されている。OpenJDKは2007年12月末ごろ、新しい移植グループを発表。*BSDへ移植作業をおこなってきたThe BSD porting projectsや、同成果物をベースとしてMac OS Xへ移植したSoylatteの名があげられている。同成果物も順次IcedTeaで対応していくことになりそうだ。

すべてFLOSSで構築された最新のJavaを求める場合はOpenJDKの成果物を追っていけばよいが、Fedoraを使っている場合にはIcedTeaも選択肢として考えられる。IcedTea ProjectからFedora向けの成果物が公開されているため簡単に導入できるからだ。Fedoraを使っているJavaデベロッパはIcedTea Projectの動向に注目しておこう。