Oracleは28日(米西海岸時間)、同社がBEA Systemsに実施した買収提案が回答期限切れになったと発表した。これでOracleによるBEA Systems買収というエンタープライズ業界のパワーバランスに影響を与えうる注目の買収劇は、結果的に物別れという決着をみた。物別れのアナウンスが買収期限時刻の10分後付けで公表されていることからも、同社のBEA Systems買収に対する取り組みが表れているかのようにみえる。

Oracleは9日(米国時間)、BEA Systemsに対して買収提案を実施。12日(米国時間)にはその旨を公表した。同発表によれば同社はBEA Systemsに対して1株あたり17米ドルのキャッシュで買収したい旨を書簡として同年10月9日(米国時間)づけで送付したという。23日(米国時間)にはさらに28日午後5時(米西海岸時間)を返事の期限とする旨を書簡で送付し早期の意思決定を促していた。

Oracleの買収提案に対しBEA Systemsは25日(米国時間)、BEA Systemsの価値の価値は1株あたり17米ドルよりも高いものであるとし、1株あたり21ドルでの交渉意思を見せていた。しかしOracleは1株あたり17米ドルという価格設定と28日午後5時(米西海岸時間)を返答期限とする旨を変えず、買収交渉は期限切れを迎えて物別れを見る可能性が高くなっていた。

Oracleは28日午後5時10分(米西海岸時間)という、期限時刻の10分後付けで買収提案が物別れに終わったことを発表。同アナウンスにおいてOracleは、買収提案を実施してから20日の間、BEA Systemsの役員会は繰り返しOracleからの会議申し込みを拒否、前提条件なしでの会議の申し込みも拒否されたと述べている。