米Sun Microsystemsは10月9日(現地時間)、UltraSPARC T2(開発コード名: Niagara 2)プロセッサを搭載した初のサーバ製品「Sun SPARC Enterprise T5120/T5220」「Sun Blade T6320 モジュール」を発表した。UltraSPARC T2ではCoolThreadsと呼ばれるCMT(Chip Multi-Threading)技術を搭載することで1コアあたり8つのスレッドを同時動作させることができ、8コア搭載時で1プロセッサあたり最大64スレッド動作が可能となる。同社は新製品を「64 Servers in a Single System(1つのシステム内に64のサーバ)」と表現し、仮想化(バーチャライゼーション)技術と組み合わせることで、サーバ統合を含む幅広い用途での利用を期待している。

新製品のSun SPARC Enterprise T5120/T5220では、同社x64サーバと同じタイプのメンテナンスが容易なラックマントモジュールの筐体が採用されている。1UラックサーバのT5120と、2UラックサーバのT5220ともにUltraSPARC T2を1つ搭載する。UltraSPARC T2のコンフィギュレーションは動作クロック(1.2GHz/1.4GHz)と内蔵コア数(4/6/8コア)の組み合わせで4種類用意されており、8コア・プロセッサ選択時で1システムあたり最大64スレッドの動作が可能。同等のアプリケーション実行性能を持つ競合製品と比較して、より省スペースで省コストな運用が可能なことをセールスポイントにしている。両製品のスタート価格は1万3995ドルで、発表当日から提供が開始されている。

一方のSun Blade T6320 モジュールは、ブレードサーバに内蔵するためのブレード・モジュール製品となっている。1モジュールあたり1つのUltraSPARC T2を搭載。ラックマウント型の製品よりも大規模なシステムでの運用を想定しており、高パフォーマンスかつ低消費電力での運用を実現する。同一シャーシ内で異なるプロセッサ・アーキテクチャのモジュールと混在させての動作も可能だ。