米Sun Microsystemsは、同社のサーバとストレージの両プロダクトチームを統合する方向で検討を進めているようだ。同社はマルチプラットフォームストレージ市場においてより良い地位を確保していくために両チームを統合し、プロダクトの訴求力を高めたいという狙いがあるという。同社CEOを務めるJonathan Schwartz氏が自身のブログでその心中を語っている。

両チームを統合する理由は大きく分けて2つあるようだ。まず過去にHigh Volume x64 Server GroupとHigh Scale SPARC Server Groupを統合して高いスケーラビリティを実現したx64システムの開発や、グループを統合することで新しい価値のあるプロダクトの開発に成功している。異なるチームを統合することで新しい価値のあるプロダクトが生み出せる経験に裏打ちされた行動というわけだ。

そしてもう1つはオープンな汎用プラットフォームが今後のストレージプロダクトに要求されることになるという観点から、サーバとストレージの両プロダクトチームを統合してオープンでどこでも扱いやすいプロダクトを開発していく必要があるからだとしている。汎用という点については、サーバプロダクトチームで培われてきたノウハウを活用していくのだろう。すでに同社はSolarisとZFSで構成された汎用ストレージシステム「Sun Fire X4500」(コードネームは「Thumper」)をリリースしており、その片鱗を見せている。

同氏は具体的には高いレベルで統合されたスタンドアロンで動作するストレージシステムの開発を目指しているようだ。サーバとストレージの両プロダクトチームを統合するというケースは、すでにほかの企業でも成功例があり、突拍子もない行動ではない。同社にはソフトウェアとしてSolarisとZFSもある。オープンに構築された汎用のストレージシステムの開発はそれほど難しいものではないだろう。今度の同社の新ストレージプロダクトに注目していきたい。