The Spring Web Flow Projectは8月28日(米国時間)、Spring Web Flowの次期バージョンの最初のマイルストーンリリース「Spring Web Flow 2.0 M1」を公開した。Spring Web FlowはSpring FrameworkのWebスタックコンポーネント。画面遷移などのフローに注力したWebアプリケーション開発フレームワーク/コンポーネントであり、MVCモデルのアプリケーションにおけるコントローラの開発を容易にする。
Spring Web Flow 2.0 M1ではいくつかの新しい機能が追加される。まずフロー管理されたパーシステンスコンテキスト機能、改善されたJavaServer Facesサポート機能、完全にユニファイされた式言語(EL)のサポート、包括的なサンプルWebアプリケーションの同梱などだ。
現行のバージョンであるSpring Web Flow 1系はリニアなページフローをもったWebアプリケーションの開発に活用されている。次期プロダクトとなるSpring Web Flow 2.0はWeb 2.0向けの対応を強化することを目的としている。全体のリニアな処理は当然ながら、ステートレスな"RESTful"インタラクションへの対応、細粒度化された処理の実現、ノンリニアなインタラクションへの対応、非同期インタラクションへの対応などだ。
現在のところ、2007年10月30日(米国時間)に次期マイルストーンとなる「Spring Web Flow 2.0 M2」が、2007年12月11日(米国時間)には「Spring Web Flow 2.0 M3」の公開が予定されている。計画どおりに開発が進めば、次期バージョンの正式リリースは2008年中ということになりそうだ。なお、動作にはSpring Framework 2.0/J2SE 1.4以降のバージョンが要求される。XMLベースのフロー定義は可能な限り後方互換性が確保される見通しになっている。
Spring Frameworkを使ってAjaxアプリケーションの開発を実施していきたい場合、Spring Web Flow 2.0には注目してほしい。今後数ヶ月でさらに機能が追加されるが、マイルストーンリリースから採用して検討しておく価値はあるだろう。