NECは29日、甲府市から12年間という長期の包括的アウトソーシングを、約40億円で受注したことを発表した。同社が受注したのは、自治体の基幹業務系と内部情報系のシステム。これにより甲府市は、全国でも先進的な「システム資産を保有せず、データセンタ上のサービスをネットワークを介して活用」という新しい取り組みを始めることとなる。

甲府市では、窓口・市民サービスに注力することに重点を置き、バックオフィスを可能な限り効率化するという"低コスト運営"へのニーズが高まっていた。そこで、ITライフサイクルを通じて適正な価格と品質の向上が可能な「PFI(Private Finance Initiative)型のアウトソーシング」を採用したという。

すでにNECは、自治体向けに「GPRIMEシリーズ」という製品群を開発。甲府市に対しては、このソフトウェア製品群をベースとして、システムを構築。運用保守までを一括して請け負う。また、コスト増の要因となるカスタマイズをできる限り抑制、結果としてシステムのメンテナンスコストを20%削減できる見込みという。

NECは「情報システムの投資負担軽減などの自治体のニーズに応えるべく、今後も適切なソリューションを提供していく」としている。