中国信息安全産品測評認証中心(China Information Technology Security Certification Center: CNITSEC)とMicrosoftはこのほど、新たに「政府安全計画源代碼協議(Government Security Program: GSP)」を締結した。今回のGSP締結により、CNITSECとその関係機関は、現在中国で使われているMicrosoft製品のソースコードや関連技術を閲覧することが可能となる。
CNITSECは、中国政府の批准を受けて設立された情報セキュリティに関わる検査、リスク評価などを専門的に行う機関。2003年には、中国政府の代表としてMicrosoftとGSPを締結したことがある。今回のGSP締結は2回目で、中国国家発展和改革委員会とMicrosoftが昨年4月に調印した、「ソフトウェア産業における協力覚書(第2期)」の一環でもある。
今回のGSP締結により、CNITSECと、CNITSECからライセンスを受けている関係機関は、Windows Vista / XP / Server 2003 / 2000 / Embedded CE6.0、5.0、4.2のPSK、Microsoft Office に含まれるすべてのソースコードをオンラインで閲覧できるようになる。
Microsoft Senior Vice President兼大中華区CEOの陳永正氏は「信頼できる計算環境の提供こそ、Microsoftがかねて目指してきた目標だ。CNITSECと新たなGPSを締結し、計算環境に関わる安全情報を提供することを光栄に思う」と語った。
CNITSEC主任の王海生氏は、「CNITSECは技術交流の強化などを通じて、Microsoft製品の安全性に対する理解と研究を深め、リスクをコントロールしていく」と述べ、ソースコードを活用することに意欲を示した。
Windows Vistaは、現在中国で苦戦している。MicrosoftはGSP締結に合わせるように、中国大陸に限り、Windows Vistaの大幅値下げを開始した。このため、今回のGSP締結について、Windows Vistaの拡販を狙う意味もあると一部の業界筋はみている。