世界銀行グループの一員であるIFC(国際金融公社、The International Finance Corporation)と米IBMは26日(現地時間)、米国内で起業する中小企業支援のためのプログラム"SME Toolkit"の新バージョンの提供を開始した。

SME Toolkitは起業家や中小企業(Small and Medium Enterprises)が必要とする金融、会計、国際ビジネス、マーケティング、人事、法務などの経営管理の実践的な知識を提供する支援策をパッケージ化して無償で提供するもの。米国内の中小企業および新企業の起業家を対象としており、特に米国内で新興市場となる、女性、黒人、スペイン系、ネイティブアメリカン、アジア系の起業家に高度なビジネスツールやトレーニングを提供することを意図しているという。

SME Toolkitは各国のパートナーとの強力によって13言語24カ国で提供されている(日本語は含まれない)。これらもすべて、新バージョンに切り替わる。

SME Toolkitに含まれるのは、中小企業向けのオンライン財務計算機能、無償のWebサイト構築ツール、従業員の業績評価のための無償のビジネスフォーム、オンライン会議やブログ機能などを含むコミュニケーションツール、など。また、クラスルーム形式でのビジネストレーニングなども提供される。

SME Toolkitに関する取り組みは、IFCが2002年に開始したもの。IBMはこの取り組みに160万ドル以上の貢献を行っており、IBM Researchの協力によってSME Toolkitをオープンソースソフトウェアプラットフォーム上に実装したという。現在SME ToolkitはライブチャットやオンラインフォーラムなどのWeb 2.0機能を含むように拡張されているが、これがIBMの協力による成果だという。