米Jon Peddie Research(JPR)は、今年第1四半期(1~3月期)のワークステーション向けプロセッサ製品市場を調査した最新レポート「JPR Workstation Report」の発表を行った。Intelがシェア回復に成功したのに対して、AMDは厳しい立場に置かれている。

同レポートによると、今年第1四半期のワークステーション向けプロセッサ製品の総出荷数は、前年同期比15.2%増となる約67万4,000個を記録。同市場は、一時は前年同期比25~30%増の成長を続けたとされるものの、やや現在は成長速度が鈍ってきたという。

顕著な変動が見られたのは、Windowsプラットフォームのデュアルソケット製品市場。AMDのOpteronプロセッサは、2005年後半から同市場で急速にシェアを拡大し、2006年第2四半期には、1年前の倍以上となる13.3%のシェア獲得。しかしその後は逆に急速にシェアを落とし、今年第1四半期のシェアは8.0%まで低下した。一方、同市場において、IntelのXeonプロセッサは大幅にシェアを回復し、今年第1四半期には92.0%を占めるに至っている。

JPRアナリストのAlex Herrera氏は「IntelがデュアルソケットのXeon改良に成功する2006年半ばには、AMDのシェア拡大の勢いが弱まり、両社のシェア争いは膠着状態に入るとの予測を立てていた。これほどまでにAMDのシェアが低下するとは、全く予想もしていなかった」とコメントしている。

しかしながら、AMDは、新たに4コアプロセッサ(Barcelona)登場を控えており、今後の巻き返しも期待される。