gooの画像検索に、地図上から検索できる機能が追加された。検索結果として検出された画像は、リスト形式ではなく地図の上にマークされたバルーンに表示される。単純に「探したいもの+場所の名前」で画像検索しても良さそうなものだが、画像検索と地図の連携にどのような意味が生まれるのだろうか。

場所が重要、しかも画像で見て探したい時に最適、のはず

それを試すために「豚丼」を検索してみた。豚丼と言っても、牛丼チェーン店が牛肉の代用で豚を使ったあの豚丼ではなく、炭火で焼いた厚切りロース肉に甘辛のタレを絡めて丼に載せた、立派な帯広名物だ。

見本。帯広の美味いものとして観光ガイドには必ず載る

関東で豚丼を食べたくてもなかなか店が見つからず、普通に検索しても牛丼チェーン店の話題であることが多い。それを画像で、地図上に表示してくれるなら、探したいエリアに目的の店が見つけられるのでは?

検索結果。拡大すると都内や横浜近辺にもバルーンがある!

地図上のバルーンはオンマウスで画像のサムネイルを表示する。東京近郊を拡大して何点か見てみてみると、やはりチェーン店関係の写真が多い。しかしその中で、目的のものとおぼしき画像を見つけた。

そっくりだ

サムネイルをクリックすると拡大表示、さらに画像をクリックすると掲載元のページを示す画面が表示される。

これは……
(画像は「日本食べある記.net」)

帯広の豚丼食べ歩き記事に行き着いてしまった。どうやら原因は「新橋」という帯広にある店の名前が表記されていたことにあるようだ。そこまでは判別できなかったか。

検索結果には他にも、豚丼について書いた日記(写真なし)と同じページにある別の日の日記の写真や、「中野に帰ってきました」という人による帯広旅行記の写真が表示されるなど、なかなか目的通りのものには行き着かない。

機能はわかった――データはこれから?

探し物がちょっとマイナーすぎたかもしれない。もっと一般的な、カレーやラーメンなどで検索するとより的確な結果が多く見られる。ソースとなる写真・記事が多い方が精度が上がるのは確実だろう。また、1つのHTMLファイルに日記を書き連ねたり、テーブルタグでレイアウトした構造のページにある画像は、検索ワードに該当する別の部分の記述に引っ張られてくることがあるなど、ソース自体の精度も影響するようだ。

現段階では、画像検索でキーワードにヒットした画像のうち、位置情報に関連づけられた物が地図上に表示される、という印象。実用に至るにはソースの絶対量が足りないように思われる。精度を上げるには、"正しい"構造のサイトから、位置を特定できる情報を持った画像が大量に供給される必要があるのだろう。技術的には大変興味深い内容であるだけに、ソースの充実を受け身で待つだけでなく、積極的に情報を収集したり、ブログとの連携で投稿を募るなどの動きがあっても良さそうだ。実用としても遊びの面でも、活用できるレベルでの情報充実を待ちたい。