銀座のクラブに勤務する筆者が「銀座に出没するちょっと残念なおじさん」をご紹介します。
今回ご紹介するのは、「絶対に何もしないからラブホのお部屋でごはん食べよう」とめちゃくちゃなことを言い出すおじさんです。
「何もしない」とか「一緒にお風呂に入るだけ」とか「添い寝するだけ」とか
大阪北新地のキャバクラに勤めていた頃のお話です。60代くらいのおじいさんが
「同伴してあげるよ」
と、声をかけてくれました。嬉し~い! よろしくお願いします! とこたえると
「その代わり、絶対に何もしないからラブホテルのお部屋でごはんを食べよう」
と、おじいさんは続けました。
北新地から徒歩圏内には、兎我野町や太融寺、堂山などラブホテルが密集しているエリアがあります。おじいさん曰く、そこに「サンドイッチの美味しいホテルがある」とのこと。ラブホテルのルームサービスを利用して食事をしよう、ということです。
さすがに無理がありすぎて苦笑いしていると、「何もしない」はずだったおじいさんですが
「一緒にお風呂に入るだけだから」
「クラブほにゃららのほにゃららちゃんは一緒にお風呂に入ってくれたよ」
「じゃあ、添い寝だけしてよ」
と、遠慮なしに言いたい放題です。
どうせ当たって砕けるのに……
どうせ当たって砕けるのに、だまし討ちじゃカッコ悪くないですかね。「何もしない」と前提しておきながら、お風呂に入ったり、添い寝などはしてもらう気満々となると、どうしても苦笑いになってしまいます。「何かするかもしれないけれど」と、正面から当たって砕けた方がまだマシというか、潔い気はします。
また、手軽に欲求を満たしたい、ということであればそういうお店を利用した方が確実です。そのような"売り買い"ではなく、一応は恋愛がしたいということであれば急がば回れです。下心は隠しておくのが吉です。
相手がキャバ嬢、ホステスならなおさらのこと。できる範囲で応援し、丁寧に関係を構築していくことをおすすめいたします。あからさまな営業トーク? と思われてしまうかもしれませんが。
少なくとも、吉沢亮でも横浜流星でもないただの男性からいきなり「絶対に何もしないから」と、ラブホテルに行こうと提案され、「いやん! 嬉しい!」となる女性はいないと思います……。
「言うだけならタダ」ってことはない
今回は、「絶対に何もしないからラブホのお部屋でごはん食べよう」とめちゃくちゃなことを言い出すおじさんについて解説しました。
「言うだけならタダだから」と、めちゃくちゃなことを言う男性は案外いらっしゃいますが、実は言うだけならタダってことはありません。
「何もしない」と前提した上での不埒な企みや、過剰な要求は相手に不誠実な印象を与えます。これから関係を構築していこうとしている段階なのに、そのスタートラインにさえ立てなくなってしまいます。
そして女の口の軽さをなめない方が安全です。南無。