AI・半導体関連株は大きな上昇が続いた一方、足元では急落する場面もあり、値動きの激しさが改めて意識されています。また、アンソロピック社のダリオ・アモデイ氏によるAI開発減速の呼びかけなど、さまざまなニュースの影響か、関連株が大きく動く場面も見られます。
「卵は一つのカゴに盛るな」オルカンも安心とは限らない?
こうした局面では、幅広い国や地域の株式に分散する「オルカン」の安心感が際立つようにも見えます。ただし、オルカンも世界中の株式に投資するファンドであり、元本が保証されているわけではありません。相場全体が下落すれば影響を受けますし、分散されているとはいえ、米国株の比率が高いため米国市場の動向にも左右されます。
いずれにしても、特定のテーマや資産に偏る「一本足打法」はリスクが高く、ある程度、投資先を分散させておくのがセオリーといえるでしょう。では、オルカンを一つの基準としたとき、それを上回るリターンを残したファンドにはどのようなものがあり、その好成績の裏ではどれほどのリスクを取っていたのでしょうか。
そこで今回は、SBI証券投資情報部のシニア・ファンドアナリスト・川上雅人さんに、半導体株が調整した直近3カ月でオルカンを上回った9本を取り上げ、リターンだけでなくリスクの面からも検証してもらいます。
* * *半導体株が調整した3カ月、オルカン超えのファンドは?
2026年6月下旬にピークをつけた半導体関連株は、その後急落・調整局面に入りました。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)に連動を目指す代表的なファンド ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)<購入・換金手数料なし> の1年リターンは+112.22%(2026年8月基準)となっていますが、その内訳を見ると直近3ヵ月は▲10.26%と2ケタの下落となっています。
7月下旬を底に値を戻す場面もありましたが、その後も一進一退の展開が続いており、方向感の定まらない状況です。半導体関連株を組み入れているファンドやNASDAQ100連動ファンドなどでは、この間の値動きが重しとなったケースも見られます。
一方で、こうした半導体株安の局面でも、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン) の直近3ヵ月リターンは+3.10%とプラスを維持しました。さらに、オルカンを10ポイント以上上回るファンドファンドも複数存在します。そこで今回は、直近3ヵ月のリターンでオルカンを上回ったファンドの中から投資対象・リスク特性の異なる上位9本を取り上げ、その特徴とリスクの実態を見ていきます。
なお、以下で取り上げる直近3ヵ月のリターンはあくまで短期間の実績であり、ファンド選びにあたっては中長期の運用実績もあわせて確認することが基本といえます。


