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( Life )

WHOの基準では"飲みすぎ"、日本人には肥満のリスクになるアルコール摂取量とは

JUL. 20, 2025 17:30
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医師としてのべ30万人以上の話を聞き、治療にあたってきた著者の奥田昌子氏が、欧米人とは異なる日本人の体質に合った痩せ方を明らかにした『これをやめれば痩せられる』(東洋経済新報社)。この記事では本書の中から、具体的なダイエットのNG習慣とその理由、改善策を紹介します。

今回のテーマは「最速でやめたいNG習慣/晩酌はビール350ml缶2本に抑えている」

最速でやめたいNG習慣/晩酌はビール350ml缶2本に抑えている

世界保健機関(WHO)は、1日に摂取するアルコール飲料の量を、アルコール飲料に含まれるエチルアルコールにして20グラム未満にするよう、すすめています。

具体的にいうと、ビールなら中瓶1本で約500ミリリットルまで、7パーセントの缶酎ハイはロング缶1本で同じく500ミリリットルまで、日本酒は約1合、ワインはボトル4分の1本で約180ミリリットル、ウイスキーとブランデーならダブル1杯で約60ミリリットル、焼酎はコップ半分少々にあたる約110ミリリットルまで、となります。

自分は合格だな、と胸をなでおろした皆さん。最近の研究から、少なくとも肥満に関しては、この基準では飲みすぎにあたる可能性が出てきています。2022年に、日本人と同じ東アジア人で体質がよく似た韓国人、約2700万人のビッグデータを解析した研究結果が報告されました。

すると、ビール350ミリリットル缶を、1日に平均1~2本飲むグループは、アルコールをまったく飲まないグループと比較して、メタボリック症候群を発症する危険が、男性は25パーセント、女性は7パーセント高くなりました。

そして、肥満やメタボリック症候群の心配をせずに飲めるのは、ビールでいうと、1日あたり350ミリリットル缶の半分までであることがわかったのです。

WHOの基準と比べて3分の1程度の量になっているのは、韓国人を含むアジア人は、欧州系の人と体質が異なるからではないか、と研究者らは述べています。

アルコールを分解する過程でできる、アセトアルデヒドという有害物質は、メタボリック症候群、がんなどの発症にかかわっています。アルコールを分解する力が強ければ、一時的にアセトアルデヒドができても、すぐに分解して安全な物質に変えることができますが、アルコールを分解する力が弱いと、アセトアルデヒドが長く体内にとどまることになります。

アルコールの分解にかかわる酵素の力は、持って生まれた遺伝子で決まっていて、「酒に強い」「ある程度飲める」「飲めない」の3つのタイプに分かれます。同じ量のアルコールを摂取した場合のアセトアルデヒド濃度は、「ある程度飲める」人は「酒に強い」人の4~5倍、「飲めない」人は「酒に強い」人の20~30倍にのぼります。すごく違いますね。

アフリカで誕生した人類の祖先は、「酒に強い」遺伝子を持っていました。長い歳月をかけて世界中に広がる過程で遺伝子に突然変異が起こり、「ある程度飲める」遺伝子や、「飲めない」遺伝子を持つ人が生まれたと考えられています。

そのため現代でも、欧州系とアフリカ系の人はほとんどが「酒に強い」のに対し、極東の日本には、「酒に強い」タイプが5割強、「ある程度飲める」タイプが4割、「飲めない」タイプが1割弱いるといわれています。

性別による違いはあるでしょうか。厚生労働省が2024年2月に公表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」は、1日のエチルアルコール摂取量が「男性40グラム以上」「女性20グラム以上」だと、生活習慣病の危険が高まるとしています。

男性のほうが許容量が多いのは、体が大きい、すなわち肝臓が大きいほどアルコールの処理能力が高いからです。

これに対して、先に述べた韓国の大規模調査では、同じ量のアルコール飲料を飲んだ場合に、男性のほうが女性より、メタボリック症候群を発症する危険が高かったですね。その理由として考えられるのは、韓国、日本を含む東アジアの男性は、遺伝的に内臓脂肪がたまりやすく、もともとメタボリック症候群の発症率が女性より高いことです。

「令和1年 国民健康・栄養調査」によれば、「メタボリックシンドロームが強く疑われる人」と「予備群と疑われる人」を合わせた割合は、男性が47.0パーセント、女性は17.5パーセントでした。

このように、アルコールの適量には、人種差、個人差があります。ダイエットをこころざす皆さんは、アルコール飲料は太るという事実を頭に置いて、少量を丁寧に楽しみましょう。

アルコールの影響は蓄積して働くため、飲酒量は1週間の合計で考えてください。休肝日を作るかどうかは関係ありません。さまざまなデータを総合すると、1週間で日本酒なら5合、ビールなら350ミリリットル缶を7本くらいにするのが望ましいと思います。

『これをやめれば痩せられる』(奥田昌子/東洋経済新報社)

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※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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