米Bloombergの11月13日(現地時間)の報道によれば、米Appleは製造技術に関するものだけで同社会計年度で2014年に105億ドル規模の投資を行っていくという。これらはiPhone 5c筐体の研磨やMacBookシリーズのアルミニウム筐体削り出しロボットなど、主にサプライチェーンの組み立て工程へと配置され、その製造能力を上げるために用いられることになる。

CNETによればAppleが最近米証券取引委員会(SEC)に提出した10-Kで、同年の設備投資額(CapEx)が110億ドルになったことを報告しているという。前述のようにこれら資産のほとんどは製造設備に関するもので、サプライチェーンを構成するパートナー企業のラインへと搬入されることになる。Bloombergにコメントしているコンサルティング会社Frost & SullivanのアナリストMuthuraman Ramasamy氏によれば、Apple製品はユニークなデザインを持っており、その製造には非常に特殊な製造設備を要するという。ゆえに製造力増強のためには自前で製造装置を用意する必要があり、今回のように製造機器メーカーとの独占契約を経て、主にアジアのパートナー企業への設備導入という形になったようだ。

なお、ここ最近のAppleの製造設備投資は急速な勢いで増え続けており、例えば2013年度との比較だけで61%増、2008年度からの比較では10倍にも増えている。それだけ、iPhoneやiPad、そしてMac製品シリーズでの需要を積み上げてきたということを意味しているわけだ。