米AMDは8日(現地時間)、"Antilles"の開発コードネームで知られていたデュアルGPU構成のDirectX 11世代のGPU「AMD Radeon HD 6990」を発表した。Radeon HD 6000シリーズの新たな最上位モデルとして位置付けられる。搭載カードの国内販売価格は70,000円~80,000円台が見込まれる。

「AMD Radeon HD 6990」

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【レビュー】「Radeon HD 6990」を試す - 新世代コア×2基の最上位Radeon実力検証

Radeon HD 6000シリーズのデスクトップ向けGPUでは、既に"Barts"(開発コードネーム)ことRadeon HD 6870/6850、"Cayman"(開発コードネーム)ことRadeon HD 6970/6950が製品化されている。今回のRadeon HD 6990は、1枚のカード上にCaymanベースのGPUを2基搭載した製品であり、Radeon HD 6000シリーズの最上位モデルとなる。GPUコアの製造プロセスは40nmで、コア1個あたりのサイズは389平方mm。

クロックを落としたRadeon HD 6970を2基搭載したような仕様

主な仕様は、ストリームプロセッサ数が3072基(1536基×2)、テクスチャユニット数が192基(96基×2)、ROP数が64基(32基×2)、コアクロックが830MHz、メモリクロックが1250MHz(データレート5000MHz)。メモリタイプはGDDR5 SDRAMで、容量は4GB(2GB×2)、接続バス幅は256bit。補助電源コネクタは8ピン+8ピンの2系統で、消費電力は最大375W以下。PCとの接続バスインタフェースはPCI Express (2.0) x16。リファレンスカードの出力端子はDual-Link DVI×1、mini DisplayPort×4。

気になるカードのサイズは前世代のデュアルGPUカードであるRadeon HD 5970と同等とされる。CrossFireXによる1システム4GPU構成をとることも可能。ほか、カード上にDual-BIOS切り替えの物理スイッチを備えており、コア電圧を1.12V→1.175Vへ、コアクロックを880MHzへと切り替えることもできる。

BIOSスイッチでOCモードへ切り替えできる。コアクロック880MHzはRadeon HD 6970×2基相当だ

ほか、ソフトウェア機能でさらなるOCを設定することも

カードサイズはRadeon HD 5970相当で、エアフローは当時より20%改善をうたう